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warple編集部
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「イギリスのワーキングホリデーの費用やビザの申請方法は?」
「イギリスのワーキングホリデーに行くべきか悩んでいる」
このように考えていますか。
イギリスのワーキングホリデー(YMS)は最大2年間の現地滞在が可能で、就学・就労を自由に行える点が大きな特徴です。特に、本場のイギリス英語を学びたい方やイギリスの文化・生活様式を体験したい方、ヨーロッパ文化に興味がある方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
本記事では、イギリスのワーキングホリデーを以下の項目に分けて解説します。
- 基本情報
- ビザの申請方法
- 費用・収入の目安
- 仕事の内容・見つけ方
- 人気の都市
- 魅力
- 事前準備
「イギリスのワーキングホリデーが自分に合っているか」や「何から始めるべきか」が理解できるので、ぜひ最後までお読みください。
イギリスってどんな国?
「イギリス(正式名称:グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)」は、以下の4つの国から構成される複合国家です。
- イングランド
- スコットランド
- ウェールズ
- 北アイルランド
ヨーロッパ北西部に位置する大西洋に面した島国であり、約6,760万人が暮らしています。「イギリス」という名称はあくまで通称であり、英語圏では通常「ユナイテッド・キングダム(UK)」と呼ばれます。
公用語は主として英語であり、世界有数の大学が多いことから留学先として人気です。海外在留邦人数調査統計によれば、世界で6番目に多い64,066名の日本人が在留しており、特に首都ロンドンでは日本人コミュニティや日本の飲食チェーン店も見られます。
また、豊かな歴史と文化を有しており、ヨーロッパ諸国へのアクセスが良好な点も特徴です。現地滞在を通じて日本にはない文化や歴史に触れられ、価値観を深める貴重な機会となるでしょう。
イギリスの代表的な観光地
- ロンドン塔
- ウェストミンスター宮殿
- ダラム城と大聖堂
- ヘンダーソン島
- セント・キルダ
- カンタベリー大聖堂
項目 | イギリスの特徴 |
正式名称 | グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国 |
立地 | ヨーロッパ北西部に位置する大西洋に面した島国 |
首都 | ロンドン |
人口(*1) | 6,760万人(2022年時点) |
面積(*1) | 24.3万㎢ |
公用語 | 英語(地域によってはウェールズ語/ゲール語などが使用される) |
通貨 | ポンド(スターリングポンド) |
宗教(*1) | 英国国教会など |
気候 | ・日本と比較して冷涼(緯度と比較すると温暖) ・特に冬季に雨が多い |
日本との時差 | サマータイム:-8時間 冬時間:-9時間 |
物価(ロンドン)(*2) | 日本の約1.46倍(生活費指数) |
主な国民性 | 伝統・マナーを重んじる |
ワーキングホリデー先としての特徴 | ・最長2年間滞在できる ・就学・就労期間の制限なし ・本場のイギリス英語を学べる ・ヨーロッパ諸国へ好アクセス |
*2 Current Cost of Living Index by City
イギリスのワーキングホリデー制度の基本情報
ワーキングホリデーとは、イギリスを含む協定国に長期滞在しながら就労や観光、就学を体験できる制度です。イギリスの場合、特定の要件を満たしている18〜30歳(申請時)の方を対象として、先着順で6,000名にビザが発給されます。
正確には、イギリスにワーキングホリデーという制度はなく、「Youth Mobility Scheme(YMS)」という就労ビザを取得して渡航します。YMSは就労ビザの一種ですが、就学や観光など、多様な目的での滞在が可能です。なお、本記事では「YMS=ワーキングホリデー」として解説を進めます。
イギリスのワーキングホリデーの大きな特徴は、最長2年間まで現地に滞在できる点です。多くのワーキングホリデー協定国では、最長滞在期間を1年間と定めているため、より長期的に海外生活を送れます。
また、就学や就労に関する制限が極めて少ない点も魅力です。国によって異なりますが、「就学や同一の雇用主の下での就労は最大6ヶ月」などと定めている国があります。その点、イギリスはより柔軟に就学や就労ができる国といえます。
項目 | 基本情報 |
ビザの正式名称 | Youth Mobility Scheme(YMS)ビザ |
年齢制限 | 18~30歳(申請時の年齢) |
主な申請条件 | ・日本国籍である ・日本の有効なパスポートを所持している ・申請時に18~30歳である ・2,530ポンド(484,799円(*))の資金を有する ・同居する18歳未満の子供がいない ・扶養する子供がいない ・過去にワーキングホリデーでイギリスに滞在していない |
申請費用(*1) | ビザ申請料:61,127円 IHS費用:297,394円 |
申請可能期間 | 入国予定日の6ヶ月前から |
滞在可能期間 | 最大2年間 |
就学可能期間 | 期間の制限なし |
募集枠 | 6,000名 |
就労の制限 | 原則として制限なし ※プロスポーツ選手といった一部の例外を除く |
イギリスのワーキングホリデービザの申請・取得方法
イギリスのワーキングホリデー制度に参加するためには、オンラインでビザ(YMS)を申請し、ビザ申請センターでビザの発給を受ける必要があります。ここでは、申請からビザ発給までの流れを解説します。
1.申請要件・必要書類の確認
ワーキングホリデービザの申請前に、申請要件と必要書類を確認しましょう。
イギリスのワーキングホリデービザの申請要件
- 日本国籍である
- 日本の有効なパスポートを所持している
- 申請時に18~30歳である
- 2,530ポンド(484,799円(*))の資金を有する
- 同居する18歳未満の子供がいない
- 扶養する子供がいない
- 過去にワーキングホリデーでイギリスに滞在していない
これらを満たさない場合、ワーキングホリデービザは取得できません。また、申請に係る必要書類は、以下のとおりです。
イギリスのワーキングホリデービザの申請に必要な書類
- 有効なパスポート
- 必要資金の貯蓄を証明する明細書
- 明細書の英文翻訳(資金証明が日本語のみで作成されている場合)
- 結核検査結果(英国政府が指定する特定の国に一定期間居住経験がある場合)
パスポートには見開き1ページ以上の空白が必要です。また、必要資金は28日間連続で保有している必要があります。
* 1ポンド=191.62円(2025/5/8時点のレート)で算出
2.ビザ(YMS)のオンライン申請
申請条件と必要書類を確認したら、イギリス政府のホームページからビザのオンライン申請を進めます。居住地域やパスポートの有無、生体認証を提供する国名など、表示された項目を入力してください。
申請手続きの最後にビザ申請料と健康保険料(IHS)を支払います。支払いはクレジットカード払いのみ対応しています。支払いが完了すると、オンライン申請は終了です。
なお、オンライン申請時に入力した入国予定日から2年間がビザの滞在可能期間となります。また、オンライン申請は入国予定日の6ヶ月前から可能です。ビザは先着順で発行されるため、スケジュールを考慮して早めに申請しましょう。
3.ビザ申請センターへの来館
オンライン申請の完了後、ビザ申請センターの来館予約サイトに遷移します。ビザ申請センターでは、指紋採取と写真撮影による生体認証情報の登録を行います。
ビザ申請センターの所在地は、以下のとおりです。
- 東京都:東京都中央区築地5-6-10 浜離宮パークサイドプレイス8F
- 大阪府:大阪府大阪市中央区南船場1-3-5 リプロ南船場ビル10F
以下の提出書類を準備のうえ、予約時間の15分前までに来館してください。
- 有効なパスポート
- 印刷した来館予約確認メール
- 印刷したチェックリスト
- 必要資金の貯蓄を証明する明細書(オンラインで提出していない場合)
- 明細書の英文翻訳(該当者のみ/オンラインで提出していない場合)
- 結核検査結果(該当者のみ/オンラインで提出していない場合)
4.ビザ発給済みパスポートの受け取り
ビザ申請センターでの手続き後には、申請内容の審査が行われます。無事審査に通過したら、2~3週間程度でビザ発給済みのパスポート(ステッカー貼付)を受け取ります。パスポートの受領方法は、ビザ申請センターでの対面受け取り、または郵送(有料)です。
イギリスのワーキングホリデービザ(YMS)の発行手続きは以上となります。
イギリス・ワーキングホリデーの費用・収入の目安
留学期間を1年間として、ロンドンの語学学校(ES London)に6ヶ月間通学し、残り6ヶ月間をフルタイム(35時間/週)で就労した場合の費用・収入の例は、以下のとおりです。
費用内訳(*1) | 費用の目安(1年間) |
パスポート申請費 | 0~16,000円 |
ビザ申請費 | 61,127円 |
渡航費(*2) | 119,006~177,850円 |
校納金(登録料+授業料+教材費+銀行振込手数料)(*3) | 1,073,072円 |
滞在費(手配料を含む)(*4) | 1,952,608円 |
食費(食品+ノンアルコール飲料)(*5) | 632,729円 |
医療保険費(*6) | 297,394円 |
生活費(交通費+通信費)(*7) | 448,874円 |
費用総額 | 4,584,810~4,659,654円 |
現地での収入の目安(*8) | 2,129,109円 |
留学時に必要な資金の目安 | 2,455,601~2,530,545円 |
*2 Trip.com(2025/5/8時点の料金)における5~11月の最安値の平均を基に算出
*3 ES London(SEMI-INTENSIVE)の例
*4 ES London(シェアハウス)の例
*5 イギリスの国家統計局を参考に算出
*6 イギリスの国民保険サービス(NHS)のみに加入する場合
*7 NUMBEO Cost of Living in London(月間パス+携帯電話月額プラン)の例
*8 21歳以上の最低賃金(12.21ポンド/時間)で週35時間就労した場合の例
その他の費用として、観光費や交際費、外食費などが発生します。また、ワーキングホリデーの費用は、現地での過ごし方(目的/日常生活/就学期間など)によって変動します。たとえば、語学学校に通う期間を短縮し、就労期間を延ばせば、費用を抑えて現地生活が可能です。
収入面に着目すると、イギリスの最低賃金は年齢等によって異なります。
- 21歳以上:12.21ポンド
- 18~20歳:10.00ポンド
- 18歳未満:7.55ポンド
- 研修生:7.55ポンド
※2025年4月時点の最低賃金
また、年間の収入が12,570ポンドを超えると、超過分に対して通常20%の所得税がかかります。最低賃金でも約1,030時間働くと到達する計算です。給与から源泉徴収されている場合は特段の手続きが不要ですが、納税義務がないにもかかわらず源泉徴収されている場合は還付手続きが必要です。
イギリスのワーキングホリデーの主な仕事内容・見つけ方
イギリスの生活情報が掲載されている日本人向けサイト「MixB」を確認すると、以下のような求人情報が見つかりました。
- 飲食店のホールスタッフ
- 飲食店のキッチンスタッフ
- ホテルスタッフ
- イベントスタッフ
- 清掃スタッフ
- オペレーションスタッフ
- ベビーシッター
- Web広告掲載スタッフ
- ITサポートエンジニア
- 美容師
特に、ロンドンを含む都市部は求人数が豊富であり、日本食チェーン店の求人なども見受けられます。
また、高度な英語力を有しているほど仕事の選択肢が広がります。語学力に自信がない場合、まずは高度な英語力が求められない職種(清掃スタッフなど)で働き、英語力の向上後に転職するといった方法も有力です。
イギリスのワーキングホリデー中の仕事は、以下のような方法で見つけられます。
英語力に自信がない場合、日本人向けの情報サイトや知人・語学学校からの紹介で仕事を見つけるのが効率的です。
イギリスのワーキングホリデーで人気の都市4選
イギリスには、ワーキングホリデーに適した人気の都市が複数存在します。ここでは、4つの人気都市を紹介します。
ロンドン
ロンドンは、約895万人が暮らしているイギリスの首都です。イギリス経済の中心地であり、街中は都会的な魅力に満ちています。
海外在留邦人数調査統計によれば、イギリス国内で最多、世界でも6番目に多い31,612名(2024年時点)の日本人が在留しています。さらに、焼肉ライクや丸亀製麺といった日本のチェーン店が多く、日本人コミュニティも存在するため、安心して生活できるでしょう。
また、語学学校や求人の選択肢が豊富である点も魅力です。自分の目的を達成できる語学学校を見つけやすく、コミュニティサイトなどを活用すれば比較的短期間で仕事も見つけられるでしょう。
ロンドン近隣の代表的な観光地
- ビッグベン
- バッキンガム宮殿
- タワーブリッジ
- ロンドン塔
ケンブリッジ
ケンブリッジは、イギリスの東部(ロンドンから北に約80km)に位置する人口約14.6万人の都市です。
ロンドンと比べて落ち着いた雰囲気があり、美しい自然の中で生活ができます。ロンドンまで電車で1時間弱の距離であるため、休日には都会的な環境を楽しみたい方にもおすすめです。
また、世界的に有名なケンブリッジ大学があり、学園都市として広く知られています。街中は比較的コンパクトであり、学割を受けられるお店も見られます。
さらに、NUMBEOでは犯罪指数が35.45と評価されており、ロンドンの55.32と比べて治安が良いと判断可能です。治安を重視して都市を選びたい方にも適しています。
ケンブリッジ近隣の代表的な観光地
- キングス・カレッジ
- フィッツウィリアム美術館
- ケンブリッジ大学植物園
- ケンブリッジ・マーケット・スクエア
- ケム川
オックスフォード
オックスフォードは、イギリスの南部、ロンドンの北西に位置する人口約16.5万人の都市です。世界的に有名なオックスフォード大学が中心の学園都市であり、人口の約22%が全日制の学生として在籍しています。
また、歴史が長い都市としても広く知られており、自然史博物館や科学史博物館といった歴史を学べる施設が複数存在します。街中では中世のような雰囲気を感じられ、イギリスの歴史や雰囲気を体験したい方などにもおすすめです。
大都市と比べて落ち着いた雰囲気があり、街中は比較的コンパクトです。交通機関はローカルバスが基本ですが、中心部は徒歩や自転車でも十分に移動できます。
オックスフォード近隣の代表的な観光地
- ボドリアン図書館
- ラドクリフ・カメラ
- セント・メアリー教会
- クライストチャーチ・カレッジ
- カバード・マーケット
マンチェスター
マンチェスターは、イギリスの中央、イングランドの北西部に位置する人口約58万人の都市です。歴史的建造物が多く見られる一方、音楽や芸術、スポーツなど、さまざまな文化の発信地としても知られています。
マンチェスター大聖堂やマンチェスター博物館といった施設では、イギリスの歴史を学ぶことが可能です。さらに、ライブハウスやアートギャラリーなど、文化や芸術に触れられる場所も多く存在します。
また、サッカー文化が根強い点も特徴のひとつです。マンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティの試合観戦も楽しめるでしょう。
マンチェスター近隣の代表的な観光地
- マンチェスター市庁舎
- マンチェスター大聖堂
- マンチェスター博物館
- 国立フットボール博物館
イギリスのワーキングホリデーのメリット5選
イギリスのワーキングホリデーには、他の国には見られない複数のメリットがあります。ここでは、5つの魅力を解説します。
1.最長2年間滞在できる
イギリスのワーキングホリデー制度では、最長2年間の滞在が認められています。多くの提携国の場合、最長滞在期間は1年間であるため、イギリス独自のメリットです。
長期滞在が可能なことで、以下のようなメリットを得られます。
- 英語に触れられる期間が長い
- 就学や就労、観光などを幅広く体験できる
- 複数の職種に転職する余裕が生まれる
- 複数の都市で暮らす選択肢が生まれる
もちろん、通常のワーキングホリデーのように1年未満で帰国することも可能です。滞在中の計画を柔軟に立てられるため、出国前に定めた目的をしっかりと達成できるでしょう。
2.就学期間・就労期間に関する制限がない
イギリスのワーキングホリデー制度には、就学期間や就労期間に関する制限がありません。
通常、ワーキングホリデー制度では「就学期間は最大6ヶ月まで」や「同一の雇用主の下で働けるのは最大6ヶ月まで」といった制約があります。しかし、イギリスの場合はこのような制限がないため、期間を気にせず英語学習に専念でき、相性の良い雇用主の下で働き続けることも可能です。
「英語を徹底的に学びたい」「特定の職種で働き続けたい」などの目的を実現しやすく、転職の手間も減らせます。ただし、プロスポーツ選手として働く場合など、就労先については一部の例外があります。
3.本場のイギリス英語を学べる
本場のイギリス英語を習得できる点も、イギリスのワーキングホリデーに参加するメリットです。語学学校の授業や現地生活を通じて、本場のイギリス英語に触れることができます。
日本の英語教育では、アメリカ英語をベースとした指導が主流です。アメリカ英語ではなく、イギリス英語の語彙や発音、表現を習得したい方にとって大きなメリットとなるでしょう。
4.イギリス文化や観光名所を楽しめる
イギリスへのワーキングホリデーに参加することで、イギリス文化や世界的に有名な観光名所に触れることが可能です。
一例として、伝統を重んじる国民性やチップ文化、階級制度などが挙げられます。また、パブやアフタヌーンティーといった食文化も日本とは異なります。日本とは異なる文化に触れることで、価値観が深まるきっかけとなるでしょう。
さらに、イギリスには世界遺産を含む多数の観光名所が存在します。
イギリスの観光名所の例
- ロンドン塔
- ウェストミンスター宮殿
- バース市街
- ブレナム宮殿
- カンタベリー大聖堂
また、自然史博物館や科学史博物館など、歴史的側面を学べる施設も存在します。イギリスの歴史的背景を学ぶことができ、海外生活も満喫できるはずです。
5.ヨーロッパ諸国に旅行しやすい
ヨーロッパ諸国に旅行しやすい点も、イギリスのワーキングホリデーに参加するメリットです。
たとえば、ロンドンからパリは約1.5時間、ロンドンからローマは約2.5時間のフライトで到着します。また、イージージェットといった格安航空会社やツアーが多く、休日を使って比較的手軽に旅行を楽しめます。
特に、イギリスは最大2年間の長期滞在が可能なので、旅行を楽しめる機会を確保しやすいでしょう。イギリスだけでなく、ヨーロッパ諸国の文化や名所を楽しみたい方にもおすすめです。
イギリスのワーキングホリデーで失敗しないための事前準備8選
イギリスへのワーキングホリデーで失敗しないためには、入念な事前準備が大切です。なかには時間がかかる手続きがあるため、スケジュールから逆算して計画的に進めましょう。ここでは、8つの事前準備を解説します。
1.目的・現地での過ごし方を決める
まず、イギリスのワーキングホリデーの目的と現地での過ごし方を決めましょう。
イギリスのワーキングホリデーの目的や過ごし方の例
- 徹底的にイギリス英語を学びたい→6~12ヶ月など長期的に語学学校に通う
- 就学と就労をバランスよく体験したい→就学6ヶ月・就労6ヶ月などの計画を立てる
- しっかりと稼ぎたい→語学学校に通う期間を最小限にし、長期間就労にあてる
- 日本から離れてリフレッシュしたい→アルバイトをしつつ、アクティビティや観光を楽しむ
イギリスのワーキングホリデーは自由度が高いため、目的が明確でないと計画や渡航先、語学学校などがなかなか決まりません。また、過ごし方によって必要資金も大きく異なるため、予算を考慮して検討しましょう。
2.ワーキングホリデービザ(YMS)を申請する
目的や現地での過ごし方を決めたら、ワーキングホリデービザ(YMS)を申請します。イギリスのワーキングホリデービザは渡航予定日の6ヶ月前から申請でき、先着順であるため、日程が決まったら早めに手続きを進めることがおすすめです。
ワーキングホリデービザは、イギリス政府のホームページの「Apply online」からオンラインで申請します。先述した申請要件と必要書類を確認したうえで、必要情報の入力を進めましょう。
なお、ワーキングホリデービザの申請では、見開き1ページの空白がある有効なパスポートが必要です。パスポートを所持していない場合は、各都道府県のパスポートセンターで取得手続きをしてください。
3.医療保険へ加入する
イギリスのワーキングホリデーに参加するには、イギリスの国民保健サービス(NHS)への加入が必須です。ビザの申請時には、NHSのサービスを受けるための費用(IHS)を支払います。
NHSを利用すれば、原則として無料で医療機関を受診することが可能です。しかし、歯科治療や視力検査などの一部の診療は対象外であり、待ち時間が長いという意見も見られます。
さらに、緊急一時帰国費用や個人賠償責任など、留学保険に付帯している特約なども利用できません。特に、イギリスへのワーキングホリデーは最長2年間と長期にわたるため、不安な方は日本の留学保険に別途加入する選択肢が有力です。保険に特約が含まれていれば、緊急一時帰国といった万が一の事態に備えられ、安心して現地生活を送れるでしょう。
留学保険について詳しくは「留学保険への加入は必須?費用・相場や選び方もわかりやすく解説」をご覧ください。
4.語学学校を手配する
イギリスへのワーキングホリデーにおいて、語学学校への通学は義務ではありません。しかし、以下のような理由から、基本的には語学学校に通うことをおすすめします。
- 基本的な語学力を習得すれば就労先が見つかりやすくなる
- 渡航直後の宿泊先を事前に手配できる
- 現地での生活情報を教えてもらえる
- 現地での人脈を形成できる
- アルバイト先を紹介してもらえるケースがある
目的別の語学学校に通う期間の目安は、以下のとおりです。
- 語学習得が目的ではない→1~3ヶ月程度
- 就学と就労をバランスよく経験したい→3~6ヶ月程度
- 英語力の習得が主な目的である→6~12ヶ月程度
滞在期間や目的を考慮して、語学学校に通う期間を決定しましょう。
また、イギリスには多くの語学学校があるため、自分に合った選択をすることが大切です。語学学校選びで着目すべき主なポイントは、以下のとおりです。
- 学べる内容
- 授業のコマ数
- 料金
- 国籍比率
- 友人を作れそうな環境であるか
- 日本人スタッフの在籍状況
- サポート体制
語学学校の選び方については、「語学学校の確実な選び方|経験者の意見・満足度を基に徹底解説」をご覧ください。
5.滞在先を手配する
イギリスへのワーキングホリデーで語学学校に通学する場合、滞在先は語学学校を経由して手配するのが一般的です。滞在方法はホームステイや学生寮、シェアハウスが多く、語学学校の手配と一緒に手続きができるため、スムーズに事前準備を進められます。
一方で、語学学校に通学しない場合は、自分でシェアハウスや賃貸物件を契約する必要があります。代表的な方法は、以下のとおりです。
ただし、自分自身で滞在先を契約する場合、契約上のトラブルや詐欺行為には注意が必要です。
なお、語学学校や滞在先を手配する方法は、大きく留学エージェントの活用と個人手配に分けられます。留学エージェントを活用するメリットは、事前準備や現地生活でのサポートを受けられる点です。一方、個人手配であれば、費用を抑えつつ幅広い選択肢からワーキングホリデーの計画を立てられます。
留学の個人手配については「留学は個人手配できる!留学までの流れと注意点を解説」をご覧ください。
6.航空券を手配する
ワーキングホリデービザを取得できた段階で、航空券を手配します。ビザ取得前に航空券を手配すると、万が一不許可になった際に変更やキャンセルの手続きが必要となります。
代表的な航空券の手配方法は、以下の4つです。
- 航空券の比較サイト
- 航空会社の公式サイト
- 旅行会社・旅行代理店の公式サイト
- 旅行会社・旅行代理店の店舗
費用を抑えて航空券を取得したい方は、格安航空会社や比較サイト(Trip.comなど)、早割などを活用しましょう。一方で、専門家に相談して航空券を選びたい方は、旅行会社や旅行代理店の店舗に訪問する方法が有力です。
イギリスのワーキングホリデーは、片道航空券でも入国が認められます。片道航空券であれば帰国日を柔軟に決められ、緊急で帰国が必要になっても対応しやすくなります。ただし、往復航空券よりも高額になりがちなので、予算や各航空券の特性を踏まえて選択しましょう。
7.現地の治安・生活情報を確認する
事前に現地の治安・生活情報を確認しましょう。
イギリスは比較的治安が良い国と評価されることが多いです。しかし、外務省の安全対策基礎データによれば、イングランドとウェールズで警察への報告があった2023年の犯罪件数は約549万件と、日本の7.8倍です。
具体的には盗難、詐欺、性犯罪などが発生しています。イギリスの治安を過信せず、以下のような防犯対策を心がけましょう。
- 歩きながらのイヤホンやスマートフォンの使用を避ける
- 荷物は正面に抱えるまたは上着で見えないようにする
- 夜間の一人歩きは極力避ける
- 不審な場合は警察官のID番号を確認する
- 心当たりのないメールや見知らぬ人からの連絡は安易に信用しない
在英国日本国大使館のホームページでは、安全の手引きやスポット情報・危険情報などが公開されています。事前に確認し、犯罪情報や詳細な防犯対策を把握しましょう。
また、事前準備の段階で以下のような生活情報を確認していれば、渡航後の生活をスムーズに始められます。
- 物価
- 物件の家賃相場
- 銀行口座の開設方法
- 交通網
- 公共交通機関の利用方法
- チップの相場
- SIMカードや携帯電話の契約方法
- 日本製品を取り扱う店
- 医療機関の受診方法
- 緊急時の連絡先
- 生活習慣・食文化
- ワーキングホリデーでよくあるトラブル
8.持ち物を確認・準備する
イギリスへのワーキングホリデーでは、パスポートや航空券以外にも以下のようなものを用意しましょう。
- 現金・クレジットカード
- 携帯電話
- 充電器・変圧器
- 国際運転免許証
- ノートパソコン・タブレット
- モバイルバッテリー
- 衣類・下着
- 常備薬
- コンタクトレンズ
- 化粧品
また、必要に応じてインスタント食品やホームステイ先へのお土産など、現地では調達できないものを持参することを検討しましょう。事前に「現地で購入できる商品か」をリサーチすれば、コンパクトに荷物をまとめつつ、滞在中に必要なものをしっかりと準備できます。
イギリスのワーキングホリデーに関するよくある質問
安心してワーキングホリデーの事前準備を進めるためにも、事前に細かい疑問を解消しましょう。ここでは、イギリスのワーキングホリデーに関するよくある質問に回答します。
Q.イギリスのワーキングホリデービザの倍率は?
従来、イギリスのワーキングホリデービザの抽選倍率は10倍以上と言われていました。しかし、2024年には日本人の募集枠が従来の4倍である6,000名に増枠されたことにより、単純計算で倍率は従来の4分の1になりました。
ただし、2025年5月現在は、抽選制ではなく先着順でビザが発給されています。渡航時期が決まったら早めに申請を行うことで、ビザが発給される確率が高まるでしょう。
ただし、ビザは渡航予定日の6ヶ月前から申請可能である点に留意してください。
Q.イギリスのワーキングホリデービザの申請に落ちたらどうする?
イギリスのワーキングホリデービザの申請に落ちた場合、以下のような対処法が考えられます。
- 次回の申請枠で再挑戦する
- ビザが不要な6ヶ月以内の短期留学を行う
- 学生ビザなど、YMS以外の在留資格で留学する
- 他の国のワーキングホリデー制度に参加する
ただし、それぞれ就学・就労の規則や留学可能期間などが異なるため、目的を明確にして、自分に合った制度を活用しましょう。
まとめ│イギリスのワーキングホリデーを個人手配するならwarple!
イギリスのワーキングホリデー制度は、最長2年間の滞在可能期間や、自由に就学・就労に取り組める制限の少なさなどが特徴です。イギリスのワーキングホリデーに参加することで、以下のようなメリットを得られます。
- じっくりと就学や就労、現地生活を体験できる
- 本場のイギリス英語を学べる
- イギリスの文化や名所を通じて価値観を深められる
- ヨーロッパ各国への旅行も楽しめる
個々の目的によって、現地での過ごし方は大きく異なります。まずはワーキングホリデー中に何をしたいかを明確にすることが重要です。
留学を個人手配できるwarpleなら、語学学校の手配や渡航準備といった事前準備をオンラインで完結できます。まずは気になる語学学校の資料請求や見積もりの取得から始めてみましょう!